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ケースレポートが国際誌 (Cureus) に掲載されました

ななーる訪問看護デベロップメントセンターは、神経難病患者に対する在宅リハビリテーション支援についてまとめたケースレポートが、国際的なオープンアクセス医学雑誌『Cureus』に掲載されたことをお知らせいたします。

本事例は、進行性の運動障害を呈する神経疾患をもつ若年成人に対して、訪問看護師が協調運動を中心とした個別の運動プログラムを提案し、1か月間の在宅実践により日常動作の改善が認められたケースを報告したものです。

研究概要

論文タイトル: Home-Based Rehabilitation With Frenkel’s Exercises for Adrenomyeloneuropathy: A Case Report

掲載誌: Cureus, Vol.17, No.3, 2025

研究の目的: このケースレポートは、進行性の神経疾患をもつ患者に対する訪問看護による在宅リハビリの有効性を検討したものです。協調運動トレーニングとしてフレンケル体操を用い、その前後での機能的な変化を評価しました。

主な結果:

  • 実践前は歩行やバランス保持に著しい困難を抱えていましたが、1か月後には日常動作の安定性が大きく向上しました。
  • 動作評価スケール(SARA)の点数は、実践前後で明らかな改善が見られました。
  • 協調運動を意識した在宅運動の継続が、運動機能やバランス感覚の向上につながったと考えられます。

結論: 本事例は、神経難病のような進行性疾患においても、個別化された在宅運動プログラムを訪問看護師が支援することで、生活の質 (QoL) の維持・向上に寄与できる可能性を示しています。今後、他の療養者への応用や長期的な効果検証が求められます。

論文の詳細:
DOI: https://doi.org/10.7759/cureus.80878

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